シェイプが生まれるまで:Ala Bing

シェイプが生まれるまで:Ala Bing

[すべての始まりになった一本]
一本目のAla Bingは、ジョエルの家で誕生しました。

彼のコレクションの中に、たぶん1961年頃のとても初期のBingがあって、マリブで特に気に入って乗っていた一本でした。ジョエルはたくさんのボードを持っているんですが、あるとき彼がこう言ったんです。「これのテンプレートを取って、何か作ってみたら?」って。それでそのまま形にしたのが始まりでした。

最初に彼のために削った一本は、オリジナルのアウトラインをかなり忠実に再現したものでした。ジョエルはそのボードをよく乗ってくれて、それでひとまず完成という感じでした。

その後、少しずつアウトラインを調整していくようになりました。いちばん大きな変化はテール幅。オリジナルはだいたい15インチくらいだったんですが、それを16¼から16½インチまで広げてみたら、アウトラインにとてもきれいなヒップが生まれたんです。面白かったのは、その調整を加えても、オリジナルのノーズカーブがとても自然に合っていたことです。その結果、ノーズ幅は約17½インチになりました。

オリジナルの幅は22インチで、当時としては標準的なサイズでしたが、そこを22¾インチまで少し広げました。9'4という長さに、このテールとアウトラインの変更が加わったことで、このボードははっきりと独自のキャラクターを持ち始めました。

見た目もとても気に入っています。


ショップの前でAla Bingを手にするトッド

[アウトラインを磨いていく中で見えてきた方向性]
このアウトラインには、オーストラリアのシェイパーたちがやっているボードにもどこか通じるものを感じました。

自分はこれまで、いわゆるクラシックなカリフォルニアのノーズライダーやトラディショナルなログとは少し違う方向でシェイプしてきました。そうしたボードはノーズもテールも幅が広く、アウトラインも比較的平行に近いのでノーズライディングにはとても向いていますが、その分、動きの軽さという意味では少し違うフィーリングになります。

Ala Bingは、やや細めのノーズ、センターより少し後ろに設定したワイドポイント、そしてテールのヒップによって、より操作性の高いロングボードになっています。

さらに、トラディショナルなログに比べてボトムのロールも少し抑えています。それだけでスピードとグライド感がはっきりと変わります。ノーズにはシンプルなディッシュコンケーブを入れていて、それがノーズから約1/3あたりまで自然につながるようにしています。

ロッカーはエントリーがフラットで、テール側にリフトを持たせた形です。これは自分がよく使う、いわば定番のロッカーです。

レールは50/50ではなく、60/40寄りにしています。これによってスピードが出やすく、より反応の良いフィーリングになります。トラディショナルなログだと、テイクオフしてから前に歩いていかないと走り出さないように感じることもありますが、このボードはテイクオフの瞬間からすでに動き始めている感覚があります。その分ターンもしやすくなりますし、そのままノーズに向かうこともできます。

このシェイプは本当に気に入っています。たくさんの人からも好評で、自分にとっての定番ログのひとつになっています。


クイーンズで9'8" Ala Bingに乗るトッド

[このシェイプに確信を持てたセッション]
特別に波が良かった日というわけではありませんが、印象に残っているセッションがあります。

クイーンズでのある日のことでした。自分用に作った9'8"のAla Bingに乗っていて、その日は同時に自分のテンプレートで作った10.25インチのTrue Amesスタンダードフィンもテストしていました。波は腰から胸くらいでしたが、クイーンズにはノーズライドにちょうどいいポケットがあるんです。

そのサイズの波でも、このボードが出してくれるスピードには驚きました。テールに乗ってレールを入れた瞬間に、そのまま自然にフルラウンドハウスへつながっていく感覚がありました。

フィンとボードの組み合わせがとてもよく合っていて、そのときに確信しました。

これはいいボードができたな、と。


トッドのテンプレートから作られた10.25インチのTrue Ames スタンダードフィン

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