ゴードン&スミス × トッド:伝統の上に築くもの(1/3)

ゴードン&スミス × トッド:伝統の上に築くもの(1/3)

[パートナーシップの始まり]
私が初めてサンディエゴでシェイプしたのは、2019年3月のことです。

ジョエル・チューダーが滞在先を提供してくれて、ジェフ・マッカラムのファクトリーでシェイプすることになりました。そこではジョエルやライアン・バーチをはじめ、多くのシェイパーがボードを削り、ラミネートはアレックスことスーパーウルフが担当していました。

そして2020年9月、再びサンディエゴを訪れたとき、ジェフのファクトリーはすでに閉鎖され、多くのシェイパーたちが新たな拠点としてゴードン&スミス(以下G&S)に集まっていました。

そこで出会ったのが、G&Sの創設者の一人であるラリー・ゴードンの息子エリック・ゴードンと、娘のデビー・ゴードンです。

最初の訪問から、エリックとデビーは私のサンディエゴでの仕事をあらゆる面で支えてくれました。ボードの仕上げや梱包、発送、そしてお客様への受け渡しまで、いつも気持ちよくサポートしてくれます。

それ以上に、エリックと過ごす時間は、サーフィン史に残るブランドの歩みやデザイン哲学に触れる貴重な機会でもありました。

G&Sは、創業当初から革新を続けてきたブランドです。

ラリー・ゴードンはマイク・ハインソンやスキップ・フライといったサーファーとともに新しいデザインを追求し、常に時代の先を見据えていました。また、フロイド・スミスはオーストラリアで始まりつつあったショートボード革命とのつながりを築き、その影響をカリフォルニアへと持ち込みました。さらに後にはモーリー・ポープのような独創的なシェイパーが加わり、既成概念にとらわれないデザインで新たな可能性を切り開いていきました。

シェイパーとして、1970年代のG&Sカタログは今でも私にとって大きなインスピレーションの源です。

多彩なモデル、挑戦を恐れない姿勢、そしてエアブラシを含めたブランド全体の美意識。そのすべてに、私が深く共感するサーフボード作りの哲学が詰まっています。

Modern Machine(モダン・マシーン)をはじめ、私自身のデザインにも、その時代から受け継いだ要素が息づいています。

当時のアウトラインやアイデアに何度も立ち返り、自分なりの解釈を加えながら一本のボードへと落とし込んでいく。それが私のシェイプスタイルです。

2020年の終わりから、サンディエゴに行くときはG&Sでボードを削っていますが、そこで仕上がる一本一本には、何十年にもわたって技術を磨き続けてきたクラフトマンたちの経験と誇りが込められています。

私にとってG&Sは、単にボードをグラスしてもらう場所ではありません。

クラフトマンシップ、革新、そして本当に良いサーフボードを作ることを愛する人たちが集まるコミュニティです。

サンディエゴで今の仕事ができるのは、間違いなく彼らのおかげ。そして、その伝統とスピリットの一部を、ハワイへ持ち帰れることを誇りに思っています。


G&Sのファクトリーで、今は亡きエリック・ゴードンとサーフボード談義をするトッド

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